竜神池
輪島港から定期船で85分の舳倉島にある竜神池は周囲約180mあり、底が竜宮城に通じていて決して水が枯れることは無いといわれています。
藩政末期に一旭上人(いっきしょうにん)という僧が島にやってきて、毎晩観音堂に島民を集めて説教をしていました。
いつも末座に若い女がじっと聞き入っているので、ある晩一旭上人がたずねると、女は「私はこの池に棲む竜なのです。難破船の錨の毒にあたって死んだのですが、未だに成仏できずにいます。どうか助けて下さい。」と涙を流してたのむのだった。
そこで翌朝、島民が池の水をくみ上げたところ、池の底から大小二体の骨が見つかりました。骨は樽四杯分にもなりました。
この母子の竜骨は法蔵寺分院に葬られました。人々は父親の竜が現在も近くの海に生息していると考え、神として祭って無他神社としました。
【所在地】輪島市海士町舳倉島
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